「オプション取引って、なんか難しそう…」
そう思っていませんか?
確かに、独特の用語がたくさん出てきて、最初は戸惑ってしまうかもしれません。でも、安心してください!
基本的な用語さえ理解できれば、オプション取引は決して難しいものではありません。むしろ、リスクをコントロールしながら、株価の上昇・下落どちらの局面でも利益を狙える、奥深い投資手法なんです。
今回は、私がオプション取引を始めた頃に「これ、どういう意味?」と悩んだ用語を中心に、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
まずはオプション取引の仕組みをイメージしよう!
例えば、遊園地の乗り物券を想像してみてください。
オプション取引とは、将来のある日(満期日)に、決められた価格(権利行使価格)で、株や日経平均などの対象資産(原資産)を「買う権利」または「売る権利」を、今、お金を払って手に入れることなんです。
この権利を手に入れるためのお金が「プレミアム」。乗り物券を買うようなイメージですね。
そして、この権利には2種類あります。
- コールオプション: 原資産を「買う権利」
- プットオプション: 原資産を「売る権利」
例えば、あなたが「これからA社の株価が上がる!」と予想したとします。
そこで、A社のコールオプションを買っておけば、予想通りに株価が上昇した場合、権利行使価格で株を買うことができます。つまり、値上がりした分の利益をゲットできるというわけです。
逆に、株価が下がってしまった場合は?
その時は、オプションの権利を行使しなければOK!損失は、最初に支払ったプレミアムの金額だけに限定されます。
これが、オプション取引の魅力の一つ、「損失限定」なんです!
オプション取引でよく出てくる用語たち
では、具体的にどんな用語が出てくるのか、見ていきましょう!
1. コールオプションとプットオプション
- コールオプション: 原資産を「買う権利」。原資産の値上がりを期待する場合に購入します。
- プットオプション: 原資産を「売る権利」。原資産の値下がりを期待する場合に購入します。
この二つはオプション取引の基本なので、しっかり覚えておきましょう!
2. 権利行使価格
権利行使価格とは、オプションを行使する際に、原資産を売買できる価格のこと。
例えば、権利行使価格が1,000円のコールオプションを持っている場合、満期日に1,000円で原資産を買うことができます。
3. プレミアム
プレミアムとは、オプションを買う際に支払う価格のこと。オプションの価値とも言えます。
プレミアムの金額は、原資産の価格やボラティリティ(価格変動の大きさ)、満期日までの期間など、様々な要因によって変化します。
4. 満期日
満期日とは、オプションの権利行使期限日。満期日を過ぎると、オプションの権利はなくなります。
5. 権利行使
権利行使とは、オプションの権利を行使すること。英語ではストライクプライスという。
コールオプションの場合、権利行使価格で原資産を買う権利を行使します。プットオプションの場合、権利行使価格で原資産を売る権利を行使します。
6. ATM、ITM、OTM
これは、オプションの権利行使価格と原資産価格の関係を表す用語です。
ATM(アット・ザ・マネー):
権利行使価格と原資産価格がほぼ同じ状態。
ITM(イン・ザ・マネー):
コールオプション: 権利行使価格が原資産価格より低い状態。
プットオプション: 権利行使価格が原資産価格より高い状態。
OTM(アウト・オブ・ザ・マネー):
コールオプション: 権利行使価格が原資産価格より高い状態。
プットオプション: 権利行使価格が原資産価格より低い状態。
7. ボラティリティ
ボラティリティとは、原資産価格の変動の大きさのこと。ボラティリティが高いほど、オプションのプレミアムは高くなる傾向があります。
8. インプライド・ボラティリティ(IV)
インプライド・ボラティリティとは、オプションの価格データから算出される、将来のボラティリティに対する市場の予想値のこと。
9. タイムディケイ
タイムディケイとは、時間の経過とともにオプションの価値(プレミアム)が減少していく現象のこと。
オプションは、満期日になれば権利が消滅するため、満期日が近づくにつれて時間的価値が減少していきます。
特に、満期日が近いオプションほど、タイムディケイの影響を受けやすくなります。この特徴を利用したオプションの売り戦略なら勝率90%以上も珍しくありません。ただし、相場が急変する場合、コツコツドカンで大きな損失を抱える可能性がある点は注意が必要です。
10. ギリシャ指標
ギリシャ指標とは、オプション価格が、原資産価格、ボラティリティ、時間経過などの要因によってどのように変化するかを数値化したもの。代表的なものに、デルタ、ガンマ、セータ、ベガなどがあります。
11. ストラドル、ストラングル
ストラドルやストラングルは、コールオプションとプットオプションを組み合わせた代表的な戦略です。
- ストラドル: 同じ満期日・同じ権利行使価格のコールオプションとプットオプションを同時に売買する戦略。
- ストラングル: 同じ満期日で異なる権利行使価格(プットオプションの方が権利行使価格が低い)のコールオプションとプットオプションを同時に売買する戦略。
12. カバード・コール、プロテクティブ・プット
カバード・コールとプロテクティブ・プットは、原資産を保有している人が利用する代表的な戦略です。
- カバード・コール: 原資産を保有しながら、同じ満期日のコールオプションを売る戦略。
- プロテクティブ・プット: 原資産を保有しながら、同じ満期日のプットオプションを買う戦略。
オプション取引は可能性を広げるツール
最初は難しそうに感じるオプション取引ですが、一つずつ用語を理解していくことで、その面白さが見えてきます。
リスクを抑えながら、様々な戦略を駆使して利益を狙えるオプション取引。
ぜひ、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか?